安倍首相の憲法改正を挫折させた日本人の「古層」

http://agora-web.jp/archives/2047882.html

日本人のゼロリスク志向は、長い歴史の中で生き残った原初的な集団主義だと思われる。

抽象的な国益のために命を捨てる行動はみられず、忠誠の対象は私的な「家」で、国とは大名家のことだった。これは未開社会では普通で、アフリカの部族紛争をみてもわかるように、他人のために死ねる範囲は、たかだか数百人の部族が限度なのだ。

日本人は中隊ぐらいの小集団では強いが、師団のような大集団になると、全体のために部分を犠牲にする戦略的な決定ができないのだ。

日本の「属国」としての地位もこれで固定されるが、大部分の国民の「古層」にとっては快適なのではないか。